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そこにうどん屋がある限り…
讃岐うどん『はた坊』
Retty(レッティ)という口コミ投稿系グルメサイトをご存じでしょうか?最近、僕はこのRettyに少々ハマっており、これがけっこう楽しいのです(決してグルメではありませんが…)。そこで今回は、その中から、昨年、僕が投稿した中から選りすぐりのお店をご紹介させていただこうと思います。
何で能登まで来て讃岐うどんを食べなくてはならないのか?
それはそこにうそん屋があったから。しかも、それが本格的な讃岐うどんの店とあっては自然に足が向かうというもの。
訪れたのは、能登半島の付け根辺り、石川県七尾市にある『はた坊』さん、頼んだのは「エビ天ぶっかけうどん」でした。
一口、ここのうどんを食すと、この店の店主が、この手打ちうどんを現在の姿に完成させるまでの長いストーリーが垣間見えてくるかのようで、そのズシリとした重厚な触感にすっかり魅了されてしまいました。
粘り、コシ、喉越し、…もう、唸るしかありません。ダシも風味豊かで天ぷらとの相性も抜群。まさか、能登でこんな本格的な讃岐うどんが味わえるとは…。
店主がこの地でうどんを分化にまで引き上げようとする意気込みが伝わってくるかのようでした。
連れは「梅おろしぶっかけ」を注文。紀州熊野からわざわざ取り寄せているという、大粒の無添加の手作り南海梅があまりに気に入ってしまい、帰り際、この梅を分けてもらえないか頼んでみると、商品として店では提供していないのにも関わらず、快く応じてくれました。
その人柄の良さが120%出ているかのようなその笑顔、その対応のすばらしさ、うどんと同様、重厚でコシと粘り気があり、あたたかい(いや、食べたのは冷たいうどんでしたが…)。
確実にこの地で讃岐うどんが文化が開花するだとうと確信し、お店を後にしたのでした。
また、ここを訪れるときは、必ずここに立ち寄ることになりそうです。
そこにこの店がある限り…。
*ご紹介した、石川県七尾の『はた坊』さんは休業期間が未確定、移転、閉店の確認ができないようで、店舗の運営状況の確認が出来ないようです。非常に残念です、。。
恐るべき飛騨牛… 御食事処『もみの木』
上高地を早めに後にしたのは、飛騨の平湯温泉、『ひらゆの森』温泉施設内にある食事処『もみの木』さんに立ち寄り、飛騨牛に舌鼓を打とうという魂胆からでした。
受付カウンターで「食事だけですがいいですか?」と聞くと「どうぞおはいり下さい」と快い返事。
案内板を目印に歩くと、こんなに長いのかというくらい歩かされます。外見からはわかりませんでしたが、想像していた以上にこの施設は広いようで、歩くこと30分(というのはウソ、3分くらいです。^^)、ようやくお目当ての御食事処『もみの木』さんがありました!
「飛騨牛ロース定食2,700円」
…うっかり値段を確認せずに入ってしまいましたが、さすがに飛騨牛、いいお値段…。逡巡してしまいました。
しかし、せっかくここまで来て、これを食わずに帰ったとあっては男が廃る、末代までの恥!とばかり無理やり自分を納得させ、心の動揺を悟られぬよう何食わぬポーカーフェイスで飛騨牛ロース定食×2人前を注文。
間もなく、じゅうじゅう~と香ばしいステーキが!…と思いきや、生の肉と野菜が運ばれてきたではありませんか!
「えっ、これ自分で焼くの??」と、店員に訊ねると、すっとんきょうな質問をしたような顔をされ、「ええ、そうです」と、そっけない返事。
(なんや、このお店のはほとんどセルフなんかー、その割にええ値段取るやんけー…)と、心の中でボヤきながらも肉を焼き始め、そろそろかなぁと思っていたら、先に一口食した連れが、「これ…うんまいっ!」と、珍しく大きな声を上げるので驚きました。しかも、満面の笑みを浮かべているではありませんか…。
「こんな旨い肉始めて…食ってみ!」(いやいや、お金払うのはオレだから…)
「まじか!」どれどれ…(んっ!こ、これは……!!)
こ、これが飛騨牛というものなのか…!
柔らかくジューシーで口の中でとろけるようなこの触感(恥ずかしながら、こんな旨い肉を食べたのは初めてでボキャブラリーが不足しています…)。
いやいや、恐れ入りました。こんなに旨いものなら、この3~5倍くらいは食べれます!(自腹でなければ…)
飛騨牛おそるべし…。今回は時間がなく、温泉は入らずじまいでしたが、今度くるときは、ゆっくりと時間をつくって宿泊し、温泉も入りたいですね。
【公式】ひらゆの森 – 奥飛騨温泉郷平湯温泉 (hirayunomori.co.jp)
(今回のお話は2016年『眠りの楽屋裏通信vol.54号』に掲載したものです)。
後日談:「飛騨牛ロース定食」の価格は食べた当時の価格です。このとき「連れ」と記載していた人物が現在の嫁(様)になります(違ってたら大事ですよ…^^)。