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人との比較は不幸の元
そんなこと考える暇もなかったわ!
精神医学では「他者と比較する人は幸せになれない」が定説らしく、かつて「世界一幸せな国」と言われたブータンも、今やネットやスマホが普及し、様々な他国の情報が手に入ったせいで幸福度が急落しているそうです。
わかりやすい話、タワーマンションなどで、高階層と下層階に住む住人らにヒエラルキーが生まれてしまうのも「比較」が容易に行える環境であるせい。
人と比較し、優越感に浸るのも、劣等感に苛まれるのも避けたいものです。
人と比較しないためには、自分の中に絶対的な価値観を持ち、「自分は自分、他人は他人」と明確に区別し、他者の価値観に振り回されないことですが、これってすぐ周りの顔色ばかり見てしまう日本人が最も苦手なところです。
それに、そういう自分にゆるぎない価値観を持てる人って、よほど頭がキレるか、あるいは妄信的に自分を信じ込める人で、いずれにせよ、天賦の才能が必要で我々凡人にはとても真似できる芸当ではないと考えます。
島国根性というか村八分根性のようなものが染みついてるせいで、日本人の世界幸福度ランキングが54位(2022年度)と、先進諸国中、最低順位だということもうなずけてしまうというもの。
以前、NHKの『鶴瓶の家族に乾杯』を見てたら、地方にお住いのある老夫婦が出ていて、鶴瓶師匠がしあわせな人生でしたかと質問したところ、老女が答えた返事をきいたとき、これだと思いました。
「しあわせかどうかだって?そんなこと考える暇もなかったわ!」
そうなんですよね。幸福について追及すればするほど、人間って不幸になってしまう。だったら最初っから執着しないに越したことはない。そんな台詞をサラッと言えるなんて滅茶苦茶カッコイイとしびれました。マインドフルネスというやつですね!
人との比較は不幸の元、比べることがなければ、比べようがないのですから…。