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©2023 Tani-Roku Futonya KUGA
小さな死
la petite mort ラ・プティ・モール
詩的表現に富んだフランス人は、眠りのことを「小さな死」la petite mort(ラ プティットゥ モール)と表現すると知ったのは、篠田節子さんの小説からでした(タイトルは失念しましたが…)。
死という不吉な言葉に驚きましたが、毎朝、生まれ変わった新しい自分になり、死と再生を繰り返しているなんて、フランス人らしい粋な表現だと思いました(フランス人の友達はいませんが…)。
そう捉えると、眠りは、自分が自分であることの役割や重責などのあらゆる「しがらみ」から解き放たれるための唯一無二の時間ということに…。
あらゆる執着から解放されたとき、眠りは、魂の一時的な開放の刻、「la petite mort」となり、われわれは、そのお手伝いをすることを生業としていることになります。
なんて素敵な考え方なんでしょう!